まごのて堂あきる野院 簡易小説

この物語は、あきる野市を舞台にした短編小説となっています。

 

痛みと向き合う先生 第4話 【大切な1人】

 

『はぁ〜、もう息が白くなる季節か。』

あの暑かった夏はどこへいったのかと思うくらいに寒さが訪れてくるこの季節。

あきる野市は、遠くを見れば必ず自然が見える町。

私はそこが好きだが、緑が近くにある分、冬はとても冷え込む。

先生『あったかいココアが飲みたいなぁ』

そんなことをつぶやきながら今日も患者さんを診ていく。

患者さん『先生、これ差し入れ!休憩のときにでも飲んでください。』

先生『え!?いんですか!ありがとうございます!』

患者さんから缶のホットココアを頂いた。

俺の心の声聞こえてた??

そんな風に思ってしまうのです。

でもそのココアは、もちろん体温も温めてくれますが、私のことを思ってくれる患者さんの思いに、心もあったまったように感じた。

患者さんと割り切って接していく。

それはそれでいいのかもしれません。

でも私は、1人の人間として診ていくところに本当の関係が見えてくるのではないかと思っている。

先生であり、私である。

患者さんは私にとって大切な1人。

頂いたホットココアのように、一人一人の心を温めれられる先生を目指して、今日も頑張ろう。

患者さん『先生こないだ旦那がね!もーあんなことがあってこんなことがあって!わかる!先生!』

先生『それは大変でしたね、とりあえずベットに横になって是非聞かせてください』

患者さん『ありがと!先生!でもね!私がダメって言ったのに、もぉーこんなことして!』

 

うん、先は長そうです。。。笑

 


※この話は実際にあったことを忠実に再現したフィクションです。
まごのて堂のことをわかりやすく話しているものになりますので、ご参考にして頂ければ幸いです。


鍼灸院まごのて堂 あきる野院 院長 河村 陽平